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misuzu seko

瀬古美鈴
1981年生まれ 滋賀県在住 2000年より『やまなみ工房』に所属

入所当時から形にこだわらない自由なスタイルで糸や布を操り、刺繍や織りに取り組んできた。
たくさんの糸の中から気に入った一本を抜き出し、2,3針縫ってはまた交換する。
ほつれていたり、絡み合っていたり、偶然なのか計算なのか、
独特の縫い目は次第に重なりどちらが上か下か、どちらが表か裏なのか本人にしかわからない。
『それなに?』と聞くと、『…ハナビよ』はにかんだ笑顔が答える。
夏になると心が弾む。夏祭りの日を指折り数え、花火の音が聞こえると家族を連れ出す。
大好きな家族と見た大好きな花火。胸に刻み込んだ夜空の祭典、目と耳と、
心で感じた迫力は何千本の糸により再現され、一枚の布地があの夏の日の空と化す。

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